ツーリング先でバイクが動かなくなった経験、あるいはそんな場面を想像して不安になったこと、一度はあるんじゃないでしょうか。パンク、バッテリー上がり、ガス欠、転倒による走行不能――バイクは車と違ってトラブルが起きたときに自力で対処しにくい乗り物です。だからこそ、ロードサービスへの加入はライダーにとって大きな安心材料になります。
ただし、ひとくちにロードサービスといっても、JAFのような総合ロードサービス、ZuttoRide Clubのようなバイク専門サービス、さらに任意保険に付帯するロードサービスまで種類はさまざま。それぞれレッカー無料距離や年会費が大きく異なるため、自分のバイクライフに合ったものを選ぶことが大切です。
この記事では、バイク向けロードサービスの主要な選択肢を整理し、料金・サービス内容・向いている人のタイプを比較しながら解説していきます。

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バイク向けロードサービスの主な選択肢は3つ
バイクライダーが利用できるロードサービスは、大きく分けて以下の3種類があります。
- JAF(日本自動車連盟):車・バイク両方に対応する総合ロードサービス
- ZuttoRide Club:バイク専門のロードサービス+盗難保険
- 任意保険付帯のロードサービス:バイク保険に自動セットされるサービス
それぞれ無料レッカー距離、年会費、帰宅サポートの有無など特徴が異なるので、順番に見ていきましょう。
JAFのバイクロードサービス
JAF(日本自動車連盟)は会員制のロードサービスとしては国内で圧倒的な知名度を持つ存在です。自動車のイメージが強いかもしれませんが、バイク(原付から大型二輪まで)にもしっかり対応しています。
JAFの料金体系
JAFの個人会員の費用は以下のとおりです。
- 入会金:2,000円(自動振替登録で初回継続時500円引き)
- 年会費:4,000円
- 家族会員:入会金無料、年会費2,000円/1名
初年度は合計6,000円、2年目以降は年会費4,000円だけなので、月額換算で約333円です。
JAFのロードサービス内容
- レッカー無料距離:20km(超過分は1kmあたり830円)
- バッテリー上がりのジャンピング:無料
- パンク時のスペアタイヤ交換:無料(バイクの場合はレッカー対応)
- ガス欠時の燃料配達:無料(現場までの配達、燃料代は実費)
- 24時間365日対応
なお、釘を踏んだ程度の小さなパンクであれば、応急修理キットで空気を入れ直して自走できることもあります。チューブレスタイヤ用のキットはシート下に収まるサイズのものが多いので、レッカーを待つ時間を減らしたい人は積んでおく手もあります。
JAFならではのメリット
JAFは「人に付く」会員制度なので、車両登録が不要です。バイクを何台持っていても、友人のバイクに乗っていても、レンタルバイクでも会員本人であれば利用できます。さらに、レッカー車にライダー本人が同乗できるのもJAFの大きな強み。任意保険のロードサービスだと同乗できないケースが多く、公共交通機関で自力帰宅しなければなりません。
また、全国約47,000カ所の優待施設で割引が受けられるため、ツーリング先の飲食店やガソリンスタンドで地味にお得です。
JAFの注意点
無料レッカー距離が20kmと短めなのが気になるところ。ツーリング先で山奥にいると、20kmでは最寄りの修理工場に届かないこともあり得ます。その場合は超過1kmごとに830円がかかるため、距離次第ではかなりの出費になる可能性があります。
ZuttoRide Clubのバイクロードサービス
ZuttoRide Club(ずっとライドクラブ)は、バイク専門のロードサービスとして知られています。国内4メーカーの公式ロードサービスも手がけている実績があり、バイクの扱いに慣れたスタッフが対応してくれるのが安心材料です。
ZuttoRide Clubの料金プラン
ロードサービスは搬送距離別に3つのプランが用意されています。
- ロード50(50kmまで無料搬送):年間5,900円程度
- ロード100(100kmまで無料搬送):年間7,900円程度
- ロード無制限(距離無制限):年間9,900円程度
※料金は契約年数(1年・2年・3年)によって変動し、長期契約ほど割安になります。詳しくはZuttoRide Club公式サイトをご確認ください。
ZuttoRide Clubの強み
最大の特徴は距離無制限プランを選べることです。JAFのレッカー無料距離は20km、任意保険付帯でも50〜100km程度が多い中、ZuttoRide Clubなら距離を気にせずレッカーを頼めます。北海道ツーリングや四国・九州の山岳ルートなど、修理工場まで遠い場所を走ることが多いライダーには心強い選択肢です。
さらに、盗難保険とセットにした「フルサポートプラン」も用意されており、最大300万円の盗難補償+パーツ盗難20万円+鍵穴いたずら5万円まで対応。ロードサービスと盗難保険をまとめて契約したい人にも向いています。
ZuttoRide Clubの注意点
JAFと違って「車両に付く」契約のため、複数台バイクを所有している場合はそれぞれ契約が必要です。また、JAFの優待施設のような副次的メリットは少なめです。

任意保険に付帯するロードサービス
バイク向けの任意保険(チューリッヒ、アクサダイレクト、三井ダイレクト損保など)には、ほとんどの場合ロードサービスが自動セットされています。追加料金なしで利用できるため、すでに任意保険に加入しているなら実質タダでロードサービスを使えます。
主な保険会社のレッカー無料距離
- チューリッヒ:100kmまで無料
- アクサダイレクト:指定工場は距離無制限、希望工場は100kmまで無料
- 三井ダイレクト損保:希望工場まで100km(実走距離)まで無料
いずれもJAFの20kmよりかなり長い距離をカバーしており、ガス欠時の燃料配達やバッテリー上がりへの対応も含まれています。
とはいえ、バッテリー上がりは到着を待つ時間がもったいないトラブルでもあります。手のひらサイズのジャンプスターターを1台積んでおけば、自分でエンジンをかけ直せる場面もあり、モバイルバッテリーとして兼用できるモデルも増えています。
任意保険付帯の注意点
- レッカー車への同乗ができないケースが多い(帰宅は公共交通機関)
- 利用回数に制限があることがある(保険期間中1回まで等)
- ファミリーバイク特約でバイクに乗っている場合、保険本体のロードサービスは使えない
特に3つ目のファミリーバイク特約の問題は要注意です。125cc以下のバイクにファミリーバイク特約で乗っている場合、ロードサービスが一切付帯しないため、JAFかZuttoRide Clubに別途加入しておく必要があります。
3つのロードサービスを比較してみる
ここまで紹介した3種類のサービスを表形式で整理します。
| 項目 | JAF | ZuttoRide Club | 任意保険付帯 |
|---|---|---|---|
| 年間費用 | 4,000円(初年度6,000円) | 5,900〜9,900円 | 追加費用なし |
| レッカー無料距離 | 20km | 50km〜無制限 | 50〜100km(保険会社による) |
| レッカー車同乗 | 可能 | 不可 | 不可の場合が多い |
| 対象車両 | 人に付く(車両登録不要) | 車両に付く | 契約車両のみ |
| 盗難保険 | なし | あり(セットプラン) | なし(別途加入要) |
| 優待サービス | 約47,000カ所 | 少ない | なし |
| 24時間対応 | 対応 | 対応 | 対応 |

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タイプ別・こんな人にはこのサービスがおすすめ
JAFが向いている人
- バイクだけでなく車も所有している人(1つの会員証で両方カバー)
- ファミリーバイク特約でバイクに乗っている人
- レッカー車に同乗して帰宅したい人
- 優待施設の割引を活用したい人
ZuttoRide Clubが向いている人
- 長距離ツーリングが多く、修理工場が遠い場所を走ることがある人
- 盗難保険もセットで加入したい人
- バイク専門スタッフに対応してほしい人
任意保険付帯で十分な人
- すでにバイク任意保険に加入していて、追加費用をかけたくない人
- 近場でのツーリングが中心で、レッカー100km圏内で収まる人
- 帰宅手段が確保しやすい都市部に住んでいる人
ロードサービスを呼ぶ前に確認しておきたいこと
実際にトラブルが発生してロードサービスを呼ぶ際、スムーズに対応してもらうためにいくつか事前に確認しておきたいポイントがあります。
連絡先を事前にスマホに登録しておく
JAF、ZuttoRide Club、保険会社の緊急連絡先をスマートフォンの連絡先に登録しておきましょう。ツーリング先でトラブルに遭ったとき、焦って連絡先を探す手間が省けます。JAFの場合は公式アプリからの呼び出しにも対応しています。
現在地を正確に伝えられるようにする
レッカー車が到着するためには、正確な現在地の情報が必要です。スマートフォンのGPS機能を使って住所や座標を確認できるようにしておくと、電話越しでも正確な場所を伝えられます。道路標識や近くの目印(交差点名、コンビニ名など)も有効です。
この場面で効いてくるのが、スマホをハンドルに固定しておく習慣です。走行中から地図を表示しておけば、止まった地点がどこかをすぐ確認でき、電話しながら画面を見ることもできます。振動対策が施されたバイク用のホルダーを選ぶ人が多いようです。
安全な場所に移動してから電話する
道路上でバイクが止まってしまった場合は、まず自身の安全を最優先してください。可能であればバイクを路肩に寄せ、ガードレールの外側など安全な場所に避難してから電話しましょう。高速道路上の場合は、非常駐車帯に停車して発炎筒や三角表示板を使用してください。
三角表示板は四輪では車載義務がありますが、二輪には備え付けがありません。高速道路を走る機会が多いライダーのなかには、折りたたんでシート下やリアボックスに入れておく人もいます。
JAFと任意保険の「併用」も検討の余地あり
実は、JAFと任意保険のロードサービスは併用できます。JAFの会員証を提示すれば、保険会社によってはレッカー無料距離が延長されたり、自己負担が軽減されたりするケースもあります。
例えば、まずは任意保険のロードサービスで100kmまで対応し、それを超える場合にJAFを呼ぶ、という使い分けも可能です。年間4,000円の追加投資で「保険の保険」をかけておくのは、トラブルの多い長距離ライダーにとっては合理的な判断と言えるでしょう。
Q&Aコーナー
Q. ロードサービスに入っていないとレッカー代はいくらかかる?
一般的に、バイクのレッカー費用は基本料金が1万〜1.5万円程度、そこに距離あたり500〜800円が加算されます。30km先の修理工場まで搬送する場合、2.5万〜4万円かかることも珍しくありません。年会費数千円のロードサービスに入っておけば、1回のトラブルで元が取れる計算です。
Q. 原付でもロードサービスは使える?
はい、JAFもZuttoRide Clubも原付(50cc)から対応しています。任意保険付帯のロードサービスも、原付用のバイク保険に加入していれば利用可能です。ただし、ファミリーバイク特約の場合はロードサービスが付帯しない点に注意してください。
Q. ロードサービスを呼ぶとき、保険の等級に影響する?
いいえ、ロードサービスの利用だけでは保険の等級には影響しません。JAFの利用も保険とは無関係なので等級変動はありません。安心して呼んで大丈夫です。

まとめ
バイクのロードサービスは「使わないに越したことはないけど、あると本当に助かる」存在です。自分のバイクライフに合ったサービスを選ぶポイントを最後に整理しておきます。
- コスパ重視:任意保険に加入しているならロードサービスが付帯しているか確認。追加費用なしで使える可能性が高い
- 長距離ツーリング派:ZuttoRide Clubの距離無制限プランが安心
- 車も持っている・ファミバイ特約利用:JAF加入がベスト
- 万全を期したい:JAF+任意保険の併用で隙のない備え
ツーリングの楽しさは、安心があってこそ存分に味わえるもの。万が一のトラブルに備えて、ロードサービスの見直しをしてみてはいかがでしょうか。
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JAFの詳細はJAF公式サイト、ZuttoRide Clubの詳細はZuttoRide Club公式サイトで確認できます。
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最後までお読みいただきありがとうございます。こちらの記事もぜひご覧ください。

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