原付二種(51cc〜125cc)は「維持費が安い」とよく言われるけど、具体的にいくらかかるのかをきちんと把握している人は意外と少ない。
この記事では、原付二種の年間維持費を項目ごとに分解して計算する。税金、保険、ガソリン代、メンテナンス費用まで、実際にかかるコストをリアルな金額で見ていこう。これから原付二種を買おうか迷っている人の判断材料になるはずだ。

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原付二種の維持費の全体像
まずは年間維持費の全体像を把握しよう。原付二種にかかる主な費用は以下のとおり。
固定費(毎年必ずかかる費用)
- 軽自動車税
- 自賠責保険
- 任意保険
変動費(使い方によって変わる費用)
- ガソリン代
- オイル交換
- タイヤ交換
- その他消耗品
車検は不要。これが原付二種の維持費が安い最大の理由。251cc以上のバイクでは2年ごとに数万円の車検費用がかかるが、原付二種ではこれがゼロ。
その代わり、日常の点検は自分の手に委ねられる。とはいえ難しいことをする必要はなく、ゲージが1つあれば空気圧のチェックは給油のついでに数分で終わる。
原付二種は車検不要、税金も格安。バイクの中で最も維持費が安いカテゴリーのひとつで、車と比較しても格段にランニングコストが低い。
軽自動車税:年間2,400円
91cc〜125ccの原付二種(ピンクナンバー)の軽自動車税は年間2,400円。51cc〜90ccの場合は2,000円だが、現行モデルの多くは110cc〜125ccなので2,400円が一般的。
ちなみに250ccバイクの軽自動車税は3,600円、400ccは6,000円。軽自動車は10,800円、普通車は排気量に応じてさらに高くなる。原付二種がいかに安いかがわかるだろう。
自賠責保険:年間7,730円(まとめ加入でさらに安く)
自賠責保険は公道を走るすべてのバイクに加入が義務づけられている保険。原付二種の自賠責保険料は年間7,730円。
ただし、5年まとめて加入すると15,030円(1年あたり約3,006円)と大幅に安くなる。長く乗るつもりなら、まとめ加入が圧倒的にお得。
| 期間 | 保険料 | 1年あたり |
|---|---|---|
| 1年 | 7,730円 | 7,730円 |
| 2年 | 8,950円 | 4,475円 |
| 3年 | 10,790円 | 3,597円 |
| 5年 | 15,030円 | 3,006円 |

任意保険:年間1万〜3万円が目安
任意保険は法律上の義務ではないが、通勤や日常的に乗るなら加入を強く推奨する。万が一の事故で数千万円の賠償責任が発生することもあるため、自賠責保険だけでは心もとない。
バイク単独で加入する場合
月額1,500〜1,600円程度が目安で、年間にすると18,000〜20,000円程度。年齢条件や等級によって変動するが、若い世代ほど保険料は高くなる傾向がある。
ファミリーバイク特約を使う場合
自動車保険に加入している人は、ファミリーバイク特約を付帯するのが断然お得。自動車保険にプラス1万〜2万円程度で125cc以下のバイクの補償をカバーできる。しかも、複数台の原付二種を持っていても同一料金というケースが多い。
家族の誰かが自動車保険に入っていれば、同居の家族も特約の対象になる場合があるので、まずは加入中の自動車保険の内容を確認してみよう。
ファミリーバイク特約は便利だが、等級制度がないため長期間無事故でも保険料が下がらないというデメリットがある。また、車両保険やロードサービスが含まれないプランもあるので、補償内容はしっかり確認しておくこと。
ガソリン代:年間15,000〜25,000円程度
原付二種の燃費は非常に優秀で、多くのモデルがカタログ値でリッター45〜67km/L程度。実燃費でもリッター35〜55km/Lは期待できる。
年間走行距離8,000km、実燃費45km/L、ガソリン単価170円/Lで計算すると:
8,000 ÷ 45 × 170 = 約30,222円/年
燃費の良いカブ系(実燃費55km/L)なら:
8,000 ÷ 55 × 170 = 約24,727円/年
月々2,000〜2,500円程度のガソリン代で済むのは、車と比べると驚異的な安さ。
メンテナンス費用:年間15,000〜30,000円程度
オイル交換
3,000〜5,000kmごと、または半年に1回が目安。1回あたり2,000〜3,000円程度(工賃込み)。年間2〜3回で4,000〜9,000円。
オイルを自分で持ち込めば、その分の費用は抑えられる。銘柄や粘度で価格帯にも幅があるので、実際の価格は各ショップで確認してみてほしい。
タイヤ交換
走行距離や路面状況にもよるが、1〜2年に1回程度。前後セットで10,000〜20,000円程度(工賃込み)。年間に按分すると5,000〜10,000円。
その他の消耗品
ブレーキパッド(2,000〜5,000円)、プラグ(1,000〜2,000円)、バッテリー(5,000〜10,000円、2〜3年に1回)など。年間に按分すると3,000〜5,000円程度。

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年間維持費のトータルシミュレーション
ここまでの数字をまとめて、年間維持費をシミュレーションしてみよう。
| 項目 | 年間費用(目安) |
|---|---|
| 軽自動車税 | 2,400円 |
| 自賠責保険(5年一括の1年分) | 3,006円 |
| 任意保険(ファミリーバイク特約) | 15,000円 |
| ガソリン代(年間8,000km走行) | 27,000円 |
| オイル交換(年3回) | 7,500円 |
| タイヤ交換(按分) | 7,500円 |
| その他消耗品(按分) | 4,000円 |
| 合計 | 約66,062円 |
年間約6〜7万円で125ccバイクを維持できる計算。月額にすると約5,500円程度だ。
これが車の場合、軽自動車でも年間30〜50万円の維持費がかかる(車検、税金、保険、ガソリン、駐車場代含む)。原付二種の経済性がいかに高いかがわかる。
原付二種の年間維持費は約6〜7万円。月額約5,500円で毎日の足として使えるコストパフォーマンスは、ほかの交通手段にはない強み。
維持費を節約するコツ
1. 自賠責保険は長期加入
5年まとめて加入すれば年間約4,400円もお得になる。
2. ファミリーバイク特約の活用
自動車保険に入っている家族がいれば、バイク単独の任意保険より格安で補償を受けられる。
3. セルフメンテナンスに挑戦
オイル交換やチェーン清掃を自分でやれば、年間数千円の節約になる。YouTubeなどで手順を解説している動画も多いので、初心者でも取り組みやすい。
チェーン清掃はクリーナーとルブがそろっていれば30分ほどでできる作業。まとめて売られているセットもあるので、最初の1組はそこから入るのが手っ取り早い。
4. 燃費の良いモデルを選ぶ
走行距離が多い人ほど、燃費の差がコストに直結する。カブ系のリッター60km超えモデルなら、年間のガソリン代をさらに抑えられる。
よくある質問
Q. 原付二種は車検がある?
ない。125cc以下のバイクには車検制度が適用されないので、車検費用は一切かからない。ただし、自分で定期的にメンテナンスする必要はある。
Q. 原付二種は二人乗りできる?
できる。原付二種(51cc〜125cc)は法律上、二人乗りが認められている。ただし、タンデムシートとタンデムステップが装備されたモデルに限る。
Q. 原付二種は高速道路を走れる?
走れない。125cc以下のバイクは高速道路の走行が禁止されている。高速道路を使いたい場合は126cc以上のバイクを選ぶ必要がある。
Q. 任意保険は必ず入るべき?
法的には任意だが、万が一の事故で高額の賠償責任を負うリスクを考えると、加入を強く推奨する。特に通勤など毎日乗る場合は必須と考えてほしい。

原付二種と他の交通手段の維持費を比較
原付二種の維持費の安さを実感するために、他の交通手段と比較してみよう。
原付二種 vs 軽自動車
軽自動車の年間維持費は軽自動車税10,800円、車検(2年ごと約5万円、年あたり25,000円)、任意保険(約5万円)、ガソリン代(燃費20km/Lで年間8,000km走行 = 約68,000円)、駐車場代(月5,000円 = 年6万円)で合計約21万円以上。原付二種の約6〜7万円と比べると3倍以上の差になる。
原付二種 vs 電車通勤
首都圏の電車通勤の定期代は月額1万〜3万円が目安。年間12万〜36万円にもなる。原付二種の維持費約6〜7万円のほうが安く済むケースが多い。ただし、雨天時に電車に切り替える「併用派」もいるので、ライフスタイルに合わせて判断するのがいい。
原付二種 vs 250ccバイク
250ccバイクも車検不要だが、軽自動車税が3,600円に上がり、燃費もやや下がる。任意保険料も排気量に応じて高くなる傾向がある。年間維持費は約8〜12万円程度で、原付二種より2〜5万円ほど高くなるのが一般的。
原付二種の人気モデルと価格帯
記事執筆時点で人気のある原付二種モデルの価格帯を紹介する。維持費だけでなく、初期費用(車両購入費)も含めたトータルコストで検討しよう。
ホンダ・PCX125:37万9,500円。通勤用スクーターの大定番。ABS搭載で安全性も高い。
ヤマハ・NMAX125:38万9,400円。前後独立ABS搭載。アイドリングストップで燃費向上。
ホンダ・CT125ハンターカブ:49万5,000円。アウトドア志向のカブ系。燃費66.9km/L。
スズキ・アドレス125:比較的手頃な価格帯。軽量コンパクトで取り回し抜群。
初期費用を抑えたい人は中古車も選択肢に入る。PCXやNMAXは中古市場にも多く出回っており、新車の7〜8割程度の価格で状態の良い車両が手に入ることもある。
まとめ
原付二種の年間維持費は約6〜7万円と、あらゆる交通手段の中でもトップクラスの経済性を誇る。車検不要、税金格安、燃費も良いと三拍子そろった維持しやすいバイクだ。
自賠責保険の長期加入やファミリーバイク特約の活用で、さらにコストを抑えることも可能。コストパフォーマンスの高い移動手段を探している人は、原付二種をぜひ検討してみてほしい。
原付二種と原付一種の違いについては三井ダイレクト損保で詳しく解説されている。保険の選び方はインズウェブ バイク保険比較が参考になる。実際の維持費体験談はJAF Mate Onlineでも紹介されている。
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